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<新型コロナウイルス:5類移行後の推移>

<新型コロナウイルス:5類移行後の経過>

1. 定点報告による感染者数の推移

年間の波は概ね、冬(1月)ピーク → 減少 → 春~夏(5~8月)再上昇 → 秋に低下 → 冬に再増加というサイクルが繰り返されています。

  • 4つの波を経てきており、ピークの高さは年々やや低下する傾向にあります。
  • ただし、これは感染力低下ではなく「受診・検査しない例が増えている」影響が大きいと考えられています。
  • 2025年第33週(8月11~17日)は6.30人で、夏の波が進行中。
  • 地域差も顕著: 沖縄県は冬の波がほとんど見られず、夏型のみであり、北海道・東北は冬型が顕著で夏は遅れて増加しています。
    → 「換気の悪化(暖房・冷房使用時期)」と流行が一致しているといわれています。

2. 入院・重症化の状況

  • 感染者数の波と並行して入院患者数が増加けいこうにあります。
  • 2023年夏(第34週):新規入院患者 13,972人、ICU 228人、人工呼吸器 140人。
  • 2024年冬(第3週):新規入院 3,494人(集計方法変更後)、60歳以上が83%、1歳未満が次いで多い。
  • 2024年夏(第31週):新規入院 4,590人、60歳以上84%、ICU 187人。
  • 2025年冬(第2週):新規入院 2,906人、60歳以上86%、ICU 120人。

→ いずれの波でも 高齢者と1歳未満乳児の入院が目立ちます。

3. 死亡者数

  • 2022:47,638人
  • 2023:38,086人(インフルエンザは1,383人)
  • 2024:35,865人(インフルエンザは2,855人)
  • 2025年1~3月:11,207人(前年同期 12,103人)

→ 減少傾向にありますが、依然として インフルエンザの10倍以上の死亡数
→ 感染症としての脅威はなお大きいです。

まとめ

  • 5類移行後も 新型コロナは明確な流行の波を繰り返している
  • 季節性(冬と夏にピーク)と地域差(沖縄は冬型なし)が明瞭。
  • 感染者数は「検査控え」により見かけ上は減っているが、入院や死亡のデータから重症例は依然として多い。
  • 高齢者と乳児は特にリスクが高く、医療負荷の中心。
  • 死亡者数はインフルエンザを大きく上回り、感染症としての重大性は続いている。