<この夏に流行している新型コロナウイルス:ニンバス株について>
「ニンバス」は、新型コロナウイルスのオミクロン系統「JN.1」から派生した新しい変異株で、正式名称は「NB.1.8.1」です。2025年に入ってから世界的に検出報告が増加しており、日本ではこの夏に流行の主流となっています。WHO(世界保健機関)からも「注目すべき変異株(Variant Under Monitoring)」に指定されています。
●主な症状
ニンバス株に感染した場合の主な症状は、従来のコロナウイルスと似ていますが、特に以下の特徴が報告されています。
- 強烈なのどの痛み: 「カミソリの刃を飲み込んだようだ」と表現されるほど、強いのどの痛みが特徴として挙げられます。
- 発熱、咳、倦怠感: これらの症状も多く見られます。
- 味覚・嗅覚障害: 従来の株に比べると、味覚や嗅覚の障害は少ないとされています。
- 消化器症状: 吐き気や下痢などの消化器症状がみられることもあります。
多くの場合は軽症であり、数日で改善しますが、高齢者や基礎疾患のある人は肺炎に進行する可能性があるため、注意が必要です。
●感染力と免疫回避性
ニンバス株は、既存の変異株よりも感染力が強いとされています。また、過去の感染やワクチン接種によって得られた免疫を回避する能力が、これまでの株よりもやや高い可能性が指摘されています。
●対策
感染拡大を防ぐためには、引き続き以下の対策が重要です。
- 基本的な感染対策: マスクの着用、手洗い、うがい、換気など。
- ワクチン接種: ワクチンは重症化予防に有効とされています。
- 体調管理: 免疫力を維持するため、十分な睡眠や栄養を摂ることも大切です。
特に、夏休みやお盆などで人の移動が多くなる時期は、感染がさらに拡大する可能性があるため、一人ひとりが注意して行動することが求められています。